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2008年6月19日木曜日

パニック障害とはどんな病気?

例えば、試験を目前にすると、「合格するだろうか」という不安を感じたり、家族が出かけた後に、事故のニュースを聞くと「事故に遭わないだろうか」という不安を感じることは誰でもあります。

しかし、パニック障害は、何の理由も前触れもなく、日常生活の中で、突然激しい不安と恐怖に襲われ、動悸や頻脈、呼吸が苦しいなどの症状と共に、「このまま死んでしまうのではないか」「発狂してしまうのではないか」というような強い恐怖に襲われます。(パニック発作)。一度発作を起こすと繰り返すことが多い病気です。

パニック発作は場所に関係なく起こりますが、初めて発作を起こした場所がエレベーターや電車の中、狭い地下街などの一定時間閉鎖された場所、また人ごみ、雑踏や繁華街など人の集まる場所で起きると「同じ場所で再び発作を起こすのではないか」という不安がひどくなり、そうした場所に行けなくなります。

症状について

パニック発作は、前触れなく、突然起きるのが特徴です。
主な症状は次の通りです。

■身体的症状
動悸、頻脈、窒息感、胸痛、発汗、めまい、震え、痺れ感や全身の熱感や逆に冷たく感じることもあります。

■精神的症状
「このまま死んでしまうのではないか」「発狂してしまうかもしれない」という強い不安と恐怖に襲われます。
こうした症状は約10分程度をピークに少しずつ軽くなり、多くは1時間以内に解消します。

あまりの激しい症状に救急車を呼んで病院に運ばれることもありますが、時間と共に症状は解消し、心電図などの検査でも異常がないため、入院になることはありません。

一度発作を起こすと、その後の発作がないにもかかわらず、「あの場所に行くとまた発作を起こすのではないか」(予期不安)と恐れるようになり、その場所へ行くことを想像したり、近くに行っただけで、発作が起きそうになることもあります。

あるいは漠然とした予期不安だけが強く出て、発作症状よりもその不安自体に苦しめられることがあります。

周囲の人の対応

「気のせい」「気にしすぎ」などと決めつけないで、パニック障害が病気であることを理解しましょう。

日常生活では、一定時間閉鎖された場所で起こる閉所恐怖を伴うタイプの場合は、移動は停車駅の多い各駅停車を利用する、エレベーターなどは必ず誰かが付いて乗る、広場恐怖を伴うタイプの場合は、雑踏や人ごみには連れて行かないなどの配慮が必要です。

発作が起きたときには、「この発作では絶対に死なない」ことを伝えて、ゆっくりと深呼吸をさせて、頭を低くし、静かに休ませ、症状が治まるのを待ちましょう。